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アラスカ便り

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2022年 オーロラ

皆様、お久しぶりでございます。
あっという間に2022年が明けておりました…
大変遅くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。
今年は安心して旅行ができる年になる様願っております。

さて、この冬は、11月、12月寒い日が多く、フェアバンクスでは
ものすごく寒くなって、30度~-40度の日が続いたり、
そうかと思うと気温が上がり、大雪が降り
除雪が間に合わなかったり・・・いろいろ大変でした。

さて、オーロラですが、2021年から太陽活動が活発になる
周期に入っているようで、なかなか良いオーロラが見えているようです。
太陽活動は後2~3年位活発とも言われておりますので
楽しみです。

早く皆さんがアラスカに来て、素晴らしいオーロラを
見ることができますように!

2022年 オーロラ_b0135948_06512365.jpg












写真:スタジオゴールド・金本孔俊




# by AandPTOURS | 2022-01-13 06:57 | オーロラ & 星
こんにちは。AlaskaガイドのTacoです。今日は鳥の観察をしてみましょう。まずこの鳥は、日本にもいるカラフトライチョウです。
渡る鳥と渡らない鳥、そもそもなにが違う!?_b0135948_07421395.jpg
ぼくが近づいても一向に逃げる気配がありません。
彼らは、もう自分の中で変身を遂げたつもりになっているのです。
そして、僕には見つかっていない「つもり」でいます。

変身とは、夏毛から真っ白の冬毛にかわることです。


渡る鳥と渡らない鳥、そもそもなにが違う!?_b0135948_07434641.jpg

みずから背中の夏毛をむしり取り、はやく冬毛に変わりたいヤツ



【渡り鳥と渡らない鳥の違い その1】
1.まず渡らない鳥は、その生きる環境が、四季で変わります。それに自身を合わせるということをするのです(例外は多々あり)。
ここでの例は、換毛ですね。夏毛と冬毛で見栄えが違います。

それに対して渡る鳥は、温かいところをもとめて移動するので、基本的に白くなる必要はないですね。


では、次を見てみましょう。


渡る鳥と渡らない鳥、そもそもなにが違う!?_b0135948_07435174.jpg

この鳥はわかりますか?ハチドリです。
なんとアラスカにもハチドリが渡ってきます。
イメージ通り、暖かい地方にいる鳥なので、南東アラスカのしかもかなり南寄りの方にしか渡ってきませんが、アラスカの無人島に上陸したとき僕は、この鳥を見て、新種かと思ったくらいびっくりしました。「アラスカにハチドリがいるなんて…」この鳥は、渡る鳥ですね。

では、なぜこのハチドリがアラスカに来るかと言うと、

【渡り鳥と渡らない鳥の違い その2】2,渡ったその先に、季節的な彼らのためだけの食べ物がある。ということです。

写真の花、西洋オダマキは、虫だけでなくハチドリのためにも進化しています。
ちょうどハチドリがくちばしを蜜腺まで伸ばしたときに、ちょこっとハチドリの頭の上に、花粉を乗っけさせてもらうようにしているんですね。
そして次の花にハチドリが移動したときに、頭の花粉が別の花の雌しべに付いて、受粉できるようになっています。
自然ってスゴい!


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ワタリガラスの羽(かなり明るい環境で撮影しているので茶色に見えますね。)


【渡り鳥と渡らない鳥の違い その3】渡る鳥の羽根は、飛ぶためだけに作られたようなスペシャルな構造を持っている。

特に長距離を移動する鳥の羽根は、含気骨といって、芯の部分が中空構造の羽、そして、羽の毛一本一本に鈎状のつめがついていて、ぴたっと揃うようになっています。伝わるかなぁ…なので、ボサッとならないよう、風を切れる羽(風切羽)になっている羽がちゃんとしてます。

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渡らない鳥であるフクロウの羽は、対してボサッとなってます。

わかります?ピシャ(渡る鳥)、と、ボサっ(渡らない鳥) です。
さっきのライチョウも渡らない鳥で、あまり飛ぶための羽として作られていません。なので、ボサッです。

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他には、このツンドラハヤブサは、子が育ったらさっさと南に下ります。
そのため、親は大急ぎで子供を育てます。

【渡り鳥と渡らない鳥の違い その4】渡り鳥の仔の成長は、渡らない鳥にくらべて早いものが多い。(例外はもちろんあり)
例外として白鳥やツルの仲間は渡る鳥ですが、遅いですね。体が大きいからでしょうかね。

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タイトルにしておきながら、いまさらですが、、、
鳥は本当に生き方が多様なので、渡る鳥と渡らない鳥で、違いが明確に出るわけではないのです。

たとえば上の写真の鳥は、渡る鳥ですが、白い色をしています。これはアラスカのまだ雪が残る4月、かなり早くに南から渡ってくるユキホオジロという鳥です。渡ったその先がまだ雪の覆われている場所であるために、おそらく体が白いと言えます。このように、自身のリズムに合わせた、鳥それぞれの生き方というのがあるのですね。っていうまとめ方でいいですか?


このタイトルで書き出したものの、やはり、わかってはいましたが、結局、鳥をまとめるというのは、非常に難しいことでありました。

ではまた。

# by AandPTOURS | 2021-06-18 07:50 | 動物

侘び寂びでアラスカ

こんにちは。AlaskaガイドのTacoです。

今日は「自然を見る目を変えてみる」ということで、日本人であるTACOも背景にもっている、日本の文化からアラスカの自然を見つめてみましょう。

タイトルにあるわびさび(侘び寂び)とは、西洋の人に大変人気のある、日本人独特の自然の鑑賞のしかた、つまり、日本人の自然観と言えるものです。

わびさびとは、ウィキペディアさんによると、、、
日本美意識1つ。貧粗・不足のなかに心の充足をみいだそうとする意識。閑寂ななかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさをいう。

とあります。やや難ですね…(笑

わたくしTacoが、それを解釈してアラスカで写真を撮ってみました。

侘び寂びでアラスカ_b0135948_07551149.jpg

単純に、僕はわびさびといえば枯山水、というイメージがあります。その枯・山・水を分解して、日本画らしくシンプルに配置したというだけの写真ですが、どうでしょう、日本の自然の見方が少しだけ見え隠れしていませんか?

してない?…(;_;)

もう2,3見てみましょう。

侘び寂びでアラスカ_b0135948_07553301.jpg
やや地味にまとめたものと、、、





侘び寂びでアラスカ_b0135948_07555356.jpg

すこし太陽の光もいれてフォト(光)グラフィック(描写)に写し取ったものです。

この季節は、自然がとてもおとなしくなり、まさに日本美の真骨頂「空(くう)」の世界が現れやすくなる季節です。

今日はそんなアラスカでも、日本の心を忘れなければ、そうした自然の見方は可能で、また面白いことだ、ということを伝えたかったのでありました。

では、また自然の見方で面白そうなアイデアがあったら記事に書いてみますね。

では!


# by AandPTOURS | 2021-06-11 07:58 | 日常生活

アラスカの物資

こんにちは。AlaskaガイドのTacoです。


自分で言うのは変ですが、今日は自然派Tacoには珍しく、アラスカの物流事情についてです。


アラスカには72万人の人々が、日本の国土の4倍以上あるアラスカの大地に広く住んでいます。

意外に思われるかもしれませんが、そのうち、現代の「都市」機能(電気・テレビ・WiFi・上下水道などなど)が備わった場所に住んでいる人が9割なのです。


よくアラスカという言葉から想像される、氷のイグルーや、水も電気もないログキャビンに住んでいるイメージがありますが、そんなところに住んでいる人はごくわずか。氷のイグルーについては住んでいる人はいません。(←これってハンティングのときの一時的な待機場所としてです。だれか本当に氷の住居に住んでいる人を知っていたら教えて下さい。)


さて、その都市機能の中に住んでいる人々はというと、生活用品はアラスカで作られているものはほとんどなく、海を渡って、シアトルやカリフォルニア州から、毎日のようにバンバン送られてきています。





アラスカの物資_b0135948_07363873.png

写真:右の小さなボートが「ダグボート」といって、船を引っ張るために作られた船です。


左の荷物をよく見てください。写真はかなり遠くから撮ったものなので分かりづらいのですが、ひとつ20mあるコンテナが120個くらい積まれています。一度に大量の荷物を運んでいますね。これは抵抗が少なく浮力が生まれる海だから運べる、人が見つけたワザのひとつですよね。

僕の車もこうして運ばれたんです。つい先日、アラスカからシアトルまで車を運んでもらいました。コロナの影響でカナダを通過できなかったので…。


そう、個人でも車を買ったり、輸送の依頼をすると、海を渡って運ばれてきます。アラスカのアンカレッジ市からシアトルまで、安いところで13万円くらいです。けっこうな値段ですね。


アラスカの輸送会社で大きなところはLyndenTransport, Totem Corp. などがあり、本社はたいていアラスカではなく、ワシントン州にあります。有名なアラスカ航空も、本拠地はシアトルですね。


そのように、南の州のものが、運送会社を通して運ばれてきますから、当然物価は高い!アラスカの野菜や果物は、ほんとうに値段が高いです。たとえば、日本の食品で豆腐一丁200円で買えるものが、カリフォルニアに運ばれた時点で400円になり、アラスカで買うときには800円くらいに跳ね上がります。


外から入ってきた人は、アラスカに住む、というのは実は自然環境の厳しさよりも、内情、生活資金の資金繰りという点で、なかなかハードルの高いことなのですね。


いかがでしたでしょうか。

今日は、アラスカの生活基盤である物資は、ほとんどすべてがアメリカ本土から運ばれてきているというお話でした。

ご旅行で来られる際にはなかなか見ることのできないアラスカ事情なども、少しずつお話して行ければと思います。


# by AandPTOURS | 2021-06-04 07:37 | アラスカの産業

こんにちは。AlaskaガイドのTacoです。

今日は、写真少なめの、文章記述です。みなさん、想像を膨らませてみてくださいね!

さて、みなさんのお住まいの地域には、クマは出没しますか?

なぜこの11月にヒグマの話をするかと言うと、ちょうどこの季節が、ほとんどのアラスカのヒグマが冬ごもりに入る時期だからです。

ヒグマはちなみに、正確には冬眠をしません。

え?ヒグマって冬眠しないの?と思われる方も多いと思いますが、ヒグマが行っているのは、冬の間の冬眠ではなく、「冬の穴ごもり」です。

冬眠と穴ごもりって何が違うの?という疑問があります。

冬眠は、一部のカエルやネズミ・リスなどの間で行われる、「仮死状態で越冬する」というのが本当の冬眠です。

冬ごもりはというと、うつらうつら状態で、ボケーッとしたまま穴蔵で冬をやり過ごすというものです。この場合、当然あたたかければ、冬でも穴から出て、あたりを徘徊します。

もうすこし細かいことをいえば、冬眠(hibernation)の場合は、体温を下げ、血糖値を半端なく引き上げ、呼吸もしないような状態で、しかし血液は糖度が高いために凝結せずに身体の中を対流しつづけ、地中で生きながらえる、いわば生命の究極のサバイバル術といえます。

これに対して「冬ごもり」は、呼吸数を一分間に一回、心拍を数回に下げ、代謝を極めて落とした状態で耐える、というものです。

この冬眠と冬ごもりの違い、わかりますか?

簡単に言ってしまえば、冬眠は仮死状態。冬ごもりはただただじっとしている、というものです。

あのアメリカのNASAは、この冬眠の神秘を解明すべく、かなりの資金をつぎ込んで研究をしています。つまり、遠い惑星に移動する際に、ヒトが冬眠を安全にできるようになれば、どこへでもいけるようになる、という仮説があるのでしょうね。

変な質問ですが、みなさんが野生下で冬を乗り切らなければいけなくなったら、どちらが良いですか?って、選べるもんじゃないですけどね。


# by AandPTOURS | 2021-05-28 07:28 | 動物

アラスカから現地情報をお届けします。


by AandPTOURS