2020年 07月 07日
カラフルなお家 - Spirit Houses


これは、アンカレジから車で30分ほど北へ行った村、エクルートナ Eklutnaにある墓地です!
日本の墓地とは様子が全く異なりますよね。エクルートナは、古くから先住民アサバスカン・インディアンの土地でした。18世紀後半にロシアがアラスカを植民地とし、キリスト教が広められ、先住民の文化とロシアの文化が融合して出来た独特のお墓なのです。アサバスカン・インディアンは、死体を埋めずに地面に置きっぱなしにしていました。彼らは、亡くなった人の魂がもう一度戻ってくる場所が必要と考え、魂が帰る場所がないと親類に付きまとうと信じていたからです。ロシアの宣教師達はこの非衛生的なしきたりを心配し、死体を埋めるよう勧め、その代わりにお墓の真上に”魂の家 Spirit Houses”を建てるアイディアが考えられました。それが、このお家たちなのです!!

色は、それぞれの家系が持っている伝統の色で塗られ、”魂の家”の中には、故人が持っていた物などが入っているそうです。良く見ると、ドアや窓があり、カーテンがついているものもあります。小さなものは、幼くして亡くなった子供のお墓のようです。
棺が埋葬されると、真新しい毛布と石で覆われ、ロシア正教独特の横3本のバーで作られたクロスがたてられ、40日後に家族が”魂の家”をその上に置くんだそうです。今日行った時に、なんと毛布で覆われた状態のお墓がありました!まだ亡くなられて間もないんでしょうね

魂の家、一つ一つが個性的で、同じ物は一つもありません。これが故人の人生を表しているならば、いろんな人生があったんだな~と思いました。今は毎日、簡単に亡くなられた人の人数がニュースで発表されますが、その数だけ違った人生があり、尊い命があったことを忘れてはいけないな~と考えさせられた時間でした。
アンカレジで時間があったら、エクルートナに魂の家を見に行ってみる、と言うのも面白い時間の使い方かもしれませんよ

AK
by AandPTOURS
| 2020-07-07 14:00
| ツアー