2022年 オーロラ
渡る鳥と渡らない鳥、そもそもなにが違う!?

侘び寂びでアラスカ
こんにちは。AlaskaガイドのTacoです。
今日は「自然を見る目を変えてみる」ということで、日本人であるTACOも背景にもっている、日本の文化からアラスカの自然を見つめてみましょう。
タイトルにあるわびさび(侘び寂び)とは、西洋の人に大変人気のある、日本人独特の自然の鑑賞のしかた、つまり、日本人の自然観と言えるものです。
わびさびとは、ウィキペディアさんによると、、、
日本の美意識の1つ。貧粗・不足のなかに心の充足をみいだそうとする意識。閑寂ななかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさをいう。
とあります。やや難ですね…(笑
わたくしTacoが、それを解釈してアラスカで写真を撮ってみました。

単純に、僕はわびさびといえば枯山水、というイメージがあります。その枯・山・水を分解して、日本画らしくシンプルに配置したというだけの写真ですが、どうでしょう、日本の自然の見方が少しだけ見え隠れしていませんか?
してない?…(;_;)
もう2,3見てみましょう。


すこし太陽の光もいれてフォト(光)グラフィック(描写)に写し取ったものです。
この季節は、自然がとてもおとなしくなり、まさに日本美の真骨頂「空(くう)」の世界が現れやすくなる季節です。
今日はそんなアラスカでも、日本の心を忘れなければ、そうした自然の見方は可能で、また面白いことだ、ということを伝えたかったのでありました。
では、また自然の見方で面白そうなアイデアがあったら記事に書いてみますね。
では!
アラスカの物資
こんにちは。AlaskaガイドのTacoです。
自分で言うのは変ですが、今日は自然派Tacoには珍しく、アラスカの物流事情についてです。
アラスカには72万人の人々が、日本の国土の4倍以上あるアラスカの大地に広く住んでいます。
意外に思われるかもしれませんが、そのうち、現代の「都市」機能(電気・テレビ・WiFi・上下水道などなど)が備わった場所に住んでいる人が9割なのです。
よくアラスカという言葉から想像される、氷のイグルーや、水も電気もないログキャビンに住んでいるイメージがありますが、そんなところに住んでいる人はごくわずか。氷のイグルーについては住んでいる人はいません。(←これってハンティングのときの一時的な待機場所としてです。だれか本当に氷の住居に住んでいる人を知っていたら教えて下さい。)
さて、その都市機能の中に住んでいる人々はというと、生活用品はアラスカで作られているものはほとんどなく、海を渡って、シアトルやカリフォルニア州から、毎日のようにバンバン送られてきています。

写真:右の小さなボートが「ダグボート」といって、船を引っ張るために作られた船です。
左の荷物をよく見てください。写真はかなり遠くから撮ったものなので分かりづらいのですが、ひとつ20mあるコンテナが120個くらい積まれています。一度に大量の荷物を運んでいますね。これは抵抗が少なく浮力が生まれる海だから運べる、人が見つけたワザのひとつですよね。
僕の車もこうして運ばれたんです。つい先日、アラスカからシアトルまで車を運んでもらいました。コロナの影響でカナダを通過できなかったので…。
そう、個人でも車を買ったり、輸送の依頼をすると、海を渡って運ばれてきます。アラスカのアンカレッジ市からシアトルまで、安いところで13万円くらいです。けっこうな値段ですね。
アラスカの輸送会社で大きなところはLyndenTransport, Totem Corp. などがあり、本社はたいていアラスカではなく、ワシントン州にあります。有名なアラスカ航空も、本拠地はシアトルですね。
そのように、南の州のものが、運送会社を通して運ばれてきますから、当然物価は高い!アラスカの野菜や果物は、ほんとうに値段が高いです。たとえば、日本の食品で豆腐一丁200円で買えるものが、カリフォルニアに運ばれた時点で400円になり、アラスカで買うときには800円くらいに跳ね上がります。
外から入ってきた人は、アラスカに住む、というのは実は自然環境の厳しさよりも、内情、生活資金の資金繰りという点で、なかなかハードルの高いことなのですね。
いかがでしたでしょうか。
今日は、アラスカの生活基盤である物資は、ほとんどすべてがアメリカ本土から運ばれてきているというお話でした。
ご旅行で来られる際にはなかなか見ることのできないアラスカ事情なども、少しずつお話して行ければと思います。